答えは「イエス」です。
司法試験に不合格になった場合、働きながら受験することを検討するべきです。
特に、司法試験に2回程不合格になり、この先、合格する手応えを掴めていない方は、必ず働きながら受験勉強することを真剣に検討してください。
目次
司法試験不合格者が、働きながら受験すべき理由
まだ合格する確信を持てないのであれば、働きながら勉強することで、合格に近づきます。
⑴精神的・金銭的に安定し落ち着いて勉強できる
司法試験受験生であれば誰もが実感していることと思います。
専業受験生=無職の状態で勉強することは、喪失感が非常に大きすぎます。特に職務経験がないまま20代30代を過ごすことで多くの受験生は精神的なストレスで押し潰されがちに。
昔の友達が会社員としてお金を稼ぎ、はたまた結婚している様子をみていると、苦しいどころか気持ちが押し潰されそうになることも。
働きながら勉強することで、社会人というステータスと、毎月の安定収入(受験生の感覚からすると非常に高額)を手に入れることが出来るので精神的に落ち着きます。
この精神的な安定感が司法試験の受験勉強にはプラスに働くことは間違いありません。
それに金銭的にも余裕が生まれるので、本当に必要な投資を惜しみなくすることが出来ます。合格に直結する講座を受講することで落ち着いて勉強することが出来ます。
⑵生活環境が変わり受験勉強に張り合い
法科大学院に在学時であれば未だ、毎日のように授業・課題・試験に追われる毎日で忙しく過ごす事が出来ます。
同級生や先生にも囲まれながら、同じような境遇にある仲間集団の中で、生活リズムを崩す事なく勉強しやすい事でしょう。
しかし、法科大学院を卒業してしまうと、基本的には自習での勉強生活になります。自習室やら自宅で専業受験生生活を送ることに。
専業受験生生活は、精神的にも肉体的にも非常に苦しく、集中して安定的に受験勉強を継続することは簡単ではありません。
毎日時間があるようで、集中して勉強する事は難しいはず。下手したら働きながら勉強していた方が勉強量が多い日もあるはずです。
働きながら勉強することで、毎日の生活は忙しくなり時間に追われる毎日となりますが、自ら積極的に勉強することになるので集中して取り組む事が出来ます。
⑶本当に法曹になりたいのか?考えるキッカケに
働きながら司法試験の受験勉強をすることは本当に大変なこと。
専業受験生時代は「自分にはこの道しかない!」「合格しないと幸せになれない」という気持ちで焦燥感に駆られて勉強していたかもしれません。
でも、社会人として働けるようになると、環境が変わり視野も広がるし、感じ方も変わってきます。
生活や収入も安定し、精神的にも落ち着きを取り戻せた中で、冷静に司法試験の受験勉強を継続することの意味を考える余裕も生まれてくるはずです。
なりたい自分はどのようなものか?
人生で大事なものは何か?
これからの人生において、司法試験に合格することが重要だと思う事ができれば、より一層積極的に受験勉強に邁進する事ができるはずです。
中には、自分が本当に幸せに感じるもの、大事にしたいものに気づくことが出来て、司法試験から撤退する人もいることでしょう。
働きながら勉強することで、人間的な視野が広まり、貴方の可能性も広がります。
司法試験不合格⇒専業受験生を続けては駄目な理由
合格イメージを実感できていて、もう少しで合格できるという手応えを持つことが出来ている人は良いのですが、
どうしたら合格できるのか解らないとか、
来年合格できる自信がないとか、
そういう方は、今後も専業受験生を継続することには弊害があります。
⑴おそらく来年も試験に落ちる(時間を浪費する)
合格イメージが出来ておらず、自信もないままに、今までと同じ受験生活を送ってはいけません。
おそらく来年も試験に不合格となります。
長い間受験生生活を継続してきたはずです。相当努力してきたことでしょう。
そのことは私も理解している中で敢えて厳しいことを言うとすれば、不合格となった大きな理由の一つは「現在の受験生活スタイル」にあると考えた方が良いでしょう。
これだけ勉強してきて合格の実感を持てないのであれば、恐らく不合格になるべくして不合格になっていると思います。
⑵専業受験生だと合格要件を発見し難い
司法試験の合格者を見ると、
「決して、長時間勉強している訳ではありません」
「専業受験生をしている訳でもありません」
「一日中、勉強だけをしている訳でもありません」
特に短期合格者の場合は顕著であり、合格に必要なことだけをして合格しているのです。
専業受験生から一度離れて、社会人受験生として、忙しい時間の中に身を置くことで、合格に最小限必要となるものが見えてくるはずです。
合格者に求められる合格要件は深くて詳細な知識ではありません。
受験環境を変えて、勉強時間を減らして最小限の勉強しか出来ない状況に身を置くことで、見えてくるものもあります。
⑶専業受験生だと合格に必要な講座受講が難しい
社会人として働くと、受験生の感覚からすると高額な収入を得ることが出来ます。アルバイトでは稼ぐことが難しい金額です。
高額な安定収入を確保できることで、必要な講座を受講することが出来ます。合格に近づくことは間違いありません。
就職して働きながら受験勉強できるのか?
働きながらでも受験勉強できる
専業受験生を続けていると、
会社で働く=受験勉強を断念
と言う思考回路に陥りがちですが、そんなことはありません。
働きながらでも十分に勉強することが出来ます。
確かに、時間と体力面からみると、専業受験生時代よりも厳格な状況になるとは思います。
しかし、精神面・金銭的には、働きながら勉強した方が良いですし、勉強効率も上がります。
社会人受験生の勉強スケジュール(イメージ)
朝・電車内 | 7時〜8時半 |
---|---|
会社勤務 | 9時〜18時(遅くても20時)昼休み1時間 |
帰宅電車内 | 19時〜20時 |
夜 | 20時〜24時 |
土日祝日 | 一日中 |
働きながら勉強するので、平日の日中は仕事に時間が取られてしまいます。
しかし、結構勉強に当てられる時間は多いです。
仕事内容にも因りますが、仕事を法務系の職種にすれば、仕事自体が勉強に繋がることも珍しいことではありません。
実際に、法務部で仕事をすることで実務イメージが出来たと言っている合格者もいます。
それに最近では、時短勤務や有給休暇取得が奨励されており、会社を休みやすい状況にあります。
在宅勤務制度を採用している会社もあるので、より受験生にとっては優しい勤務環境が生まれつつあるのです。
仕事をしながら、必要最小限の合格要件となる核の部分は何か?と言うことを見極めながら勉強することです。
働きながら勉強を続ける中で、合格イメージができてきたら、そのまま試験当日まで有給制度などを利用して勤務して良いでしょう。合格の確信が持てれば退職して試験に専念しても良いのです。
電車の中でも勉強できる環境づくりや、予備校・教材選びにも取り組むことがポイントでしょう。
結論:司法試験不合格者は働きながら受験勉強するべきか。
でもそれ以上の受験歴であれば働きながら勉強するべきです。あくまでも合格イメージを確信的に持てていなければと言う前提です。
不合格だった以上、貴方は合格要件から乖離している部分があることは確かなのです。
合格するためには何か抜本的な改善策が必要だと思います。
受験勉強スタイルを変えないとだらだらと時間だけが過ぎていくリスクがあります。受験勉強が長引くと就職が難しくなるリスクもあります。
働きながら勉強することで、自分に本当に足りないものと向き合うことが出来るはずです。短期合格者から(合格要件)を真剣に学んで見ましょう。
受験回数制限を気にする人もいるが、論外です。
そもそも合格イメージを持てていなければ何回受験しても合格することは難しいです。
逆に合格イメージを持てていれば、たとえ予備試験を受けることになっても、合格することは難しいことではありません。
合格に自信がない受験生は、働きながら勉強することを検討するべきです。
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