1年間での超短期合格を目指す方もいますが、予備試験に合格するには短くても2年間の受験期間が必要だと思います。
とりわけ社会人受験生の場合は、無理は禁物。働きながら受験する人は一年目は短答試験に合格し、二年目に論文試験と口述試験の合格を目指して欲しいです。
でも、大学生・法科大学院生・専業受験生の方だったり、
社会人でも気合十分で、本気で短期合格する覚悟があるならば、1年合格も決して無理な話ではありません。

目次
予備試験合格の標準スケジュールは2年間
まずは、予備試験に合格する迄の標準的な学習スケジュールを確認しておきましょう。
予備試験は頑張れば必ず合格できる試験です。でも時間をかければ合格できるような試験ではありません。この点は注意が必要です。
法律の学習経験がない方であればある程、じっくりと腰を据えて勉強するという学習スタイルはお勧めできません。
まずは、1年目に短答式試験突破、満を辞して2年目に論文合格まで目指す。最終合格までに必要な期間は2年間であることを意識しておきましょう。
ゼロから勉強を始める初学者の方でも、翌年には短答試験に合格するつもりで集中して勉強することが重要です。

予備試験に1年間の短期合格を目指す
法律の基礎学力がある方の場合は、1年で合格することを目指すようにしましょう。行政書士だったり司法書士だったり、はたまた過去に受験経験がある方であれば尚更です。
受験生の中には法律知識がゼロの状態から、1年間の短期合格を達成してしまう方もいます。
1年間で短期合格するためには、勉強にメリハリをつける必要があります。予備試験合格に本当に必要なことのみに集中して必要最小限の労力で合格するようにしましょう。
予備試験は、短答試験・論文試験・口述試験があるところ、論文試験が最難関ですから論文合格に向けて学習の軸を置く必要があります。
論文試験のための受験対策は、短答試験の受験対策と内容が重なります。短答試験対策では論文試験で学んだ知識を再確認して、論文知識を軸にして周辺知識を肉付けするイメージで勉強すると良いでしょう。

年内(受験年度の前の年)の受験対策
1年で短期合格することは容易なことではありません。時間・体力・精神力の全てを受験勉強に集中する必要があります。だから受験年度の前の年から、なるべく早期に受験対策に取り組むようにしましょう。
年内に何を勉強するかで、すなわち学習スケジュールの組み立て方で合否が決まってしまうケースも多いです。
一番注意すべきことは時間量と物量においてたくさん勉強するのではなく、予備試験に合格するに必要なことだけに学習の的を絞り切ることです。

(1)予備試験の入門・基礎講座
まずは、予備試験の合格に必要となる基礎知識をインプットすることから始まります。基礎講座はなるべく早期に全体を一回しする必要があります。解らない内容があっても、とりあえずは次の学習に進むことが重要です。
予備試験(そして司法試験)は、法律知識がたくさんある人が合格する試験ではありません。合格者がよくいうことですが、合格に必要となる知識は驚くほど少ないのです。
知識を増やす勉強や、幅広く理解する勉強をすることは自己満足に過ぎません。そのような勉強をする人には不合格の推定が働きます。合格に直結することだけに的を絞って勉強しなければならないことを強く意識することです。
基礎講座は、ポイントを絞った講座で、なるべく早く一回ししてしまいましょう。一度集中して聞いて全体像をイメージできたら、移動時間なども利用して繰り返して聞くことです。
(2)予備試験・論文式試験対策
予備試験の入門・基礎講座を一回ししたら、直ぐに実践演習に移りましょう。理解不足のことが多く消化不良のことが多いと思います。
でも基礎知識が固まっていなくても、理解が深まっていなくても構いません。
アウトプット学習をしながら理解を深める学習方法を採用することが短期合格のためには必須です。早めに論文式試験と短答式試験に取り組むことです。
問題を解いて、アウトプット学習を繰り返しましょう。移動時間やちょっと空いた時間を利用して復習として基礎講座を何度も聞き直すことも重要です。
アウトプットをする際には論文式試験対策として、過去問をメインとした演習を繰り返してください。論文合格答案の書き方を学びながら問題演習を反復継続して、基本問題の理解と解答の筋を確かめることが重要です。
論文式試験に合格できる実力があれば、短答式試験は勿論のこと、予備試験に最終合格できます。論文の基本問題と過去問題を解いて、実際に書く練習を今直ぐに始めることです。
論文答案を書こうとしても最初は四苦八苦して、当然の如く何も文字を書けないことでしょう。
しかし、兎に角何か文字を書いて、作成した答案を添削してもらい、何度も書く練習を繰り返すうちに合格答案を書けるようになっていくものです。
まずは始めることが大事。方法論は後からついてきます。
と言いますか、何度も答案を書いて、添削してもらうこと以外に合格答案は書けるようになりません。
(3)予備試験・論文合格答案を作成
予備試験に合格するためには、論文式試験が最難関の壁となります。論文式試験を突破することなく予備試験の最終合格はあり得ません。それに論文式試験の勉強は短答式試験の受検対策にも生かすことができます。
だから年内の勉強は、論文対策に重点を置かなければなりません。
論文式試験の受験対策として、実際にやる勉強は
- 論文の基本問題と過去問題を解く
- 実際に論文答案を書く
- 書いた答案を添削してもらう
- 答案を書き直す。
これをひたすら繰り返すことです。
論文の合格答案を書く勉強をする過程で、論文知識が固まっていきます。
過去問で軸となる重要問題を軸にして、「完全解」の答案と、「実践解」の答案を2つ書いて理解を深めることがベストの方法です。
過去問の理解を十分に深めた上で、実際の本試験では「何をどこまで書けば合格できるものか」検討することです。
論文の過去問対策をじっくりと正確に行うことで、その出題範囲の短答式試験の問題は解けるようになるはずです。
私も他の合格者と同様に、資格スクエアのスマホアプリを重宝しました。
年内の予備試験受験対策・スケジュールまとめ
- 入門基礎講座⇒オンラインで反復学習
- 論文過去問題⇒アウトプット・添削
- 論文合格答案⇒完全解答と実践解答を作成
- 短答式過去問⇒スキマ時間に論文関連論点潰し
予備試験合格⇒半年前から勉強すべきこと
半年前からの短答試験対策→失敗例
さて、論文試験が重要であるとは言っっても、短答試験に合格しなくては論文試験を受験することさえできません。半年前と言いますか、年が明けたら短答対策の勉強にも力を入れなくてはいけません。
よくある失敗例としては、
気合が入りすぎて勉強熱心になる余り、短答知識のインプット学習に力を入れて、学習範囲と学習量を広げすぎてしまう人がいることが挙げられます。
量的時間的においては自己満足できるでしょうが、確実な知識が増えていかないような勉強をしているようでは不合格の推定が働いてしまいます。
あまり手を広げ過ぎてはいけません。短答試験も完璧主義は禁物です。
学習する範囲は過去問対策のみに集中すること。やはり資格スクエアの「予備試験対策短答アプリ」を利用すると良いでしょう。
短答試験対策の勉強は、地道に毎日継続すること。時間を区切って問題演習を繰り返しましょう。間違った問題を何度も解くことが大事です。何度か解いているうちに正解できる問題が出てくると思います。
予備試験当日に向けて、正解できた問題は除いて、間違った問題と確信をモテない問題を繰り返し解いていくようにしましょう。
短期合格する際にやってはいけないことがあります。よくある失敗例なのですが、
確実な理解をしようと焦るあまりに、基本書を読み込んだり、条文を素読する知識詰め込み型をすることです。
短答は、過去問知識だけで合格することができるのです。合格ラインを見据えながら、なるべく論文試験の勉強に力を注ぐことです。

半年前からの論文試験対策
論文試験に合格するためにはアウトプットを意識した勉強をすることです。
短答式試験の勉強をする段階になっても、論文式試験の勉強を疎かにしてはいけません。
新しい勉強をしてはいけません。すなわち新しい問題を解いてはいけません。
あらかじめ決めておいたマスターすべき過去問だけを繰り返し解くようにしましょう。既に作成している論文答案の「完全解答」と「本試験当日の実践解答」の2つを何度も読み直し練り直すと良いと思います。
オンライン講座の授業を再度聞く時には、スキマ時間を使うようにしてインプットを続けることです。机の前に座って勉強する時間は短答式と論文式の問題を自分の頭と手を使って解く時間に使うべきだと思います。
論文試験は読みやすい文章で表現できなければ合格することは出来ません。合格者のアドバイスを受けて、答案の添削指導をたくさん受けて、何度も答案を書くことで論文合格に近づいていきます。
アウトプットの機会を多く持ち、添削指導してもらえる学習環境を構築するようにしておいてください。
アウトプットすることは知識の習得につながります。論文試験の範囲の短答知識は完全にマスターするようにしてください。
半年前〜直前期・スケジュールのまとめ
- 短答式試験対策⇒本格スタート
- 短答式試験対策⇒論文過去問論点から潰す
- 論文式試験対策⇒決めた範囲の過去問のみ
- 論文式試験対策⇒完全解答と実践解答マスター
短答試験の1ヶ月前は短答対策に集中(4月〜5月)
過去問のみ反復継続
いよいよ4月に入り、短答試験1ヶ月前の直前期になったら、1ヶ月間だけは短答試験の勉強に集中してください。
焦ってはいけません。直前期になっても、過去問演習から離れてしまってはいけません。
新しいことに手を出すのではなく、過去問演習を繰り返す作業に終始してください。
インプット学習をしたくなることも多いと思います。気分転換として既に受講済みのオンライン講座を聞き直しても良いとは思います。
でもあくまでも重要なことはアウトプットを繰り返して、同じミスをしないように理解と処理手順を構築し直す勉強をすることです。
予備校の短答式・模擬試験
予備校では「短答式試験の模擬試験」が開催されています。
1回は受講しておいても良いと思いますが、何度も受講する必要はありません。
時間に余裕がない人は、模擬試験を受けるよりも過去問演習を繰り返した方が良いでしょう。

短答試験後は論文試験に集中(5月〜7月)
短答試験が終わったら、試験が終了した次の日から短答式試験に合格したものとして論文試験の勉強を開始しましょう。
直前期ですから、ここが勝負どころです。最後の追い込みをかけましょう。
手を広げすぎない!過去問の反復復習
ただし、闇雲に色々なことに手を広げてはいけません。
あくまでも今までの勉強を復習するだけにとどめておきましょう。過去問知識をベースにして、完全解の答案と実践的な答案を作成する勉強に集中しましょう。
完璧にする過去問題をあらかじめて決めておくことが重要です。その過去問だけを繰り返すようにしましょう。計画外の新しい過去問に手を出す必要はありません。
「新しいことには手を出さないこと」このことが重要です。
今まで解いた論文式試験問題の過去問だけに的を絞って復習することです。
論文問題を解く際の、思考フロー・基礎知識・処理手順を確認してください。
自分が持っている少ない知識と問題から読み取れる事実のみを使って、いかにして合格答案を作成できるか?ということだけに意識を集中させるようにしましょう。
予備校利用は過去問講義を中心に
予備校で予想問題を使った答練や講義が開催されていたり、模擬試験が実施されていたりします。
しかし、これらの講義を利用するのは『過去問の勉強を十二分に勉強し尽くした』と言える人だけにしてください。
過去問を研究し尽くして、基礎知識も備わっていると自信がある場合にのみ応用学習として予想問題や模擬試験にチャレンジすると良いでしょう。
直前期・予備校の出題予想講義のメリット
とはいえ、予備校で開催されている「出題予想」や「総まとめ講義」が重宝できる場面もあります。
マスターしている過去問においてカバーできていない論点もあるはずです。そのような論点を潰す意味では予備校の講義・答練を利用しても良いと思います
法律実務基礎科目・選択科目
法律実務基礎科目や選択科目についても、合格に必要となる核となる知識を確認するためにも予備校を利用するメリットがあります。
もれなく満遍なく勉強するためのペースメーカーとして予備校は利用する価値があります。
直前期こそ短期合格者の勉強方法を真似する
1年間の短期合格を達成する人は、持っている少ない基礎知識を駆使して合格答案を作成しています。
あなたが短期合格を果たすためには同じく短期合格した人の勉強方法を真似することが重要なのです。
両者の予備校の違いをあえて言うならば、
「資格スクエアは自学自習派向け」
「アガルートの1年合格カリキュラムは学習サポートが欲しい人向け」
と分類できるでしょう。
合格体験記も参考になるので、短期合格の秘訣を掴み取る努力をしましょう。
そして、なるべく早く学習のスタートを切ることが重要です。
短期合格するためには学習環境を工夫する必要があります。実績のある予備校を利用して勉強することが重要だと思います。

![]() | ![]() |
\短期合格者の評判◎/
合格者が評価している予備校で勉強することが、合格への近道です!
短期合格の秘訣が詰まっています。