「法曹になるのもいいな」と考えてきたけど、
「学生時代は勉強してこなかった」
「お金がないから法科大学院に入学できなかった」
という方は多いと思います。
社会人経験を積んでから、いずれお金を貯めてから、司法試験に再チャレンジしようと考えてきた人もいるでしょう。
とりわけ会社に入ってから「勉強に専念できること」「資格を保有していることの有り難み」を痛感している人も多いはず。
社会人である今からでも、勉強を始めることに遅いなんてことはありません。興味を持てたら、法律の勉強を始めてみることです!
今の時代、予備試験合格はステータスの1つ
現在の司法制度では、「司法試験」に受験する為には、「法科大学院」に入学するか、「予備試験」に合格する必要があります。
受験者全体をみると、最近では、法科大学院に入学するルートが主流です。
しかし、大学卒業したあとに、さらに法科大学院に通うのですから、経済的に難しい人が多いでしょう。ですから社会人経験を積んでから、ある程度資金力もできた後に、働きながら予備試験の合格を目指す人が増えているようです。
企業では、社会経験がありながら、予備試験に合格しているということに対して、大きく評価をしてくれています。
予備試験の合格⇒思っているより難しくない
予備試験に合格しておけば、法律の素養があることが示せるので、社会で評価されることは理解してもらえると思います。
でも、
「予備試験って難しいんでしょ」
「難関試験に働きながら勉強するなんて無謀じゃないか」
と考えて、尻込みしてしまう人が多いと思います。
でも、一つ理解して欲しいことがあります。
それは、確かに予備試験が難関なことに違いありませんが、昔の旧司法試験とは異なり、予備試験の合格は、それほど困難でないということです。
無謀でない理由⇒予備試験の問題難易度はそれほど高くない
予備試験は、社会人が働きながらでも受験し、合格することを想定している試験です。
そして、予備試験は、司法試験を受験資格を得るという位置付けである為、問題の難易度は、司法試験に比べて難しくはありません(試験範囲はほぼ同じです)。
最難関となる論文試験でも、司法試験ほどの難易度レベルは想定されていません。
各科目を、予備試験の出題傾向を踏まえて、浅く広く勉強しておくイメージで合格にたどり着くことが可能です。
無謀でない理由⇒試験科目を全て学習しなくても良い
合格者は学習範囲を絞っている
予備試験に興味を抱いても、試験科目の多さに尻込みしてしまう人がいます。
確かに試験科目は多いです(下記ご参照ください)。
短答試験 | 論文試験 | 口述試験 |
■法律基本科目 (憲法、行政法、民法、商法、民事訴訟法、刑法、刑事訴訟法)■一般教養科目 (人文科学、社会科学、自然科学、英語) | ■法律基本科目 (憲法、行政法、民法、商法、民事訴訟法、刑法、刑事訴訟法)■法律実務基礎科目 (民事訴訟実務、刑事訴訟実務及び法曹倫理) | ■法律実務基礎科目 (民事、刑事) |
■一般教養科目 ※ (人文科学、社会科学、自然科学) |
※2022年(令和4年)から、論文試験の一般教養科目は廃止されます。代わりに「選択科目」が導入される予定です(司法試験法第5条第3項)。
多くの方は、「こんなに沢山勉強しなければいけないのか」と考えてしまうことでしょう。しかし、実際に合格していく方はメリハリをつけて勉強し、合格していく様です。
予備試験短答式試験の合格ラインは6割
ここで確認して欲しいことは、短答試験に合格するには、6割ほどの正答率(全270点中165〜170点)で足りるということ。
それに、予備試験の短答式試験は、司法試験の短答式試験のように「科目別の合格最低ライン」基準は設定されていないということです。
一般教養科目の得点が0点でも、全科目の合計で合格点を超えれば短答式試験には合格できます。
法律科目の配点は「全270点中210点」を占めるので、法律基本科目で8割取れれば十分に合格基準点に到達します(一般教養科目は適当にマークして正解すればラッキーくらいの感覚で良いと思います)。
予備試験論文式試験の合格ラインは5割以下
論文式試験の得点割合は、以下の通りです。
- 法律基本科目 350点
- 法律実務基礎科目 100点
- 一般教養科目 50点
このうち、最近では合格点は240点ほどと考えておいて良いでしょう。
法律実務基礎科目は、実務的要素が絡む難しい問題が出題される傾向にあり、対策が難しく、受験生間で差はつきにくいでしょう。
司法試験のことも見据えると、あくまで勝負は法律基本科目で着くといっても過言でないと思います。
法律基本科目の勉強だけをして、法律基本科目の得点だけで合格を目指すという受験方針で臨む方が、合格しやすいと思います。
無謀でない理由⇒受験生のレベルは高くない(初学者ばかり 専業受験生は少ない)
それに、予備試験の受験者層の学力レベルは高くありません。
旧司法試験の時代は、ベテラン受験生が多く存在したため、受験生のレベルは物凄く高かったのです。
しかし、現代の予備試験の場合、受験生の主流は、大学生か法科大学院生です。
大学生の場合は、法科大学院と併願しており、予備試験に落ちれば法科大学院に進学するか受験を一度中断して就職する方がほとんどでしょう。
また、法科大学院生の場合にも、卒業すれば司法試験を受験できる為、予備試験を毎年受ける方はほぼいません。
結局、毎年受験生が入れ替わっており、法律初学者が受験生の大半であるという実態があります。
働きながら受験する社会人に適したオンライン予備校が発達
司法試験においても、受験勉強環境が発展していることも、社会人受験生にとっては追い風となっています。
旧来型の司法試験では、大手予備校(伊藤塾など)による集団授業形式の授業がメインでした。
勉強量と受講講座の時間も多くて、2年間毎日の様に授業を受けてから、それから本格的な受験勉強を始めるといった勉強方法が主流だったのです。
しかし、現代では、オンライン形式の予備校(教材)が発達しており、働きながら勉強する受験生にとって、勉強しやすい学習環境が整備されています。
最近の合格者の場合は、予備試験に合格する為に必要最小限の学習量を、効率よく学べる予備校を受講する方がほとんどです。
授業はオンライン上でどこでも聞くことができるので、電車や仕事の休み時間など、細切れの時間を使って勉強しています。
予備試験合格に必要となる「論文式試験」の合格答案を書く練習も、オンライン上で完結できるようになっているのです。
これらの学習環境の変化は、働きながら勉強する受験生にとって大きな追い風となっています。
「法学部出身者が予備試験に合格」が無謀でない理由
法学部出身者の方は特に、予備試験に合格することはそれほど難解ではなくなっていることに気がついて欲しいと思います(法律初学者の方でもです)。
受験生の学力レベルはそれほど高くはありませんし、
試験問題の難易度も決して高くはありません。
それに何と言っても、最近ではオンライン上で学びやすい予備校があり、学習環境が整備されています(オススメは「資格スクエア」という予備校です。価格は大分安くなっています)。
予備試験は、合格しやすいにも関わらず、社会的評価は相当高いのです。
スキルアップのために受験を考えている社会人にとっては、予備試験は非常に費用対効果が良い試験であり、勉強しやすい試験となっていると言えます。
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予備試験に興味を持っている方は、そんなに身構える必要はありません。
資格スクエアのHPには、社会人合格者や短期合格者の話が掲載されているので、参考にしてみると良いでしょう。
無料で受講できる講座から始めてみると良いでしょう。