行政書士試験に合格するまでに要する勉強時間は人それぞれです。
学習計画を立てる際の目安(参考)として、読んでいただければ幸いです。
目次
行政書士試験合格に必要な勉強時間の目安・開始時期
一般的には600~800時間の学習が必要
行政書士試験に合格するために目安となる学習時間は、600~800時間です。
学習時間は、受験生が事前に有している知識量や学習内容の得意・不得意によって200時間分の差が生じるとされています。
自分が行政書士試験の受験に費やせる1日の勉強時間を確認しておきましょう。
もし1日3時間を確保出来る方であれば、1ヶ月で約90時間学習できるので、約7か月で合格圏内に達する計算になります。
また、1日に2時間しか勉強出来ないという場合は、約10か月が目安学習期間です。
行政書士の本試験は11月です。
受験勉強を始めるにあたっては、自分の現時点での実力や確保可能な勉強時間を考慮することです。11月の試験日から逆算して試験対策をスタートするようにしましょう。

(参考)各予備校で公表⇒合格迄の学習時間
講座名 | 学習時間の目安 | 初学者・経験者/独学 |
フォーサイト | 通常600~800時間 | 初学者は800~1,000時間、 学習経験者は300~500時間 |
ユーキャン | 通常500~600時間 | 初学者は800~1,000時間 |
クレアール | ー | 初学者で800時間、 学習経験者で600時間 |
資格スクエア | 通常600~700時間 | |
アガルート | 通常600時間 | 独学は800~1,000時間 |
LEC | HPに記載なし | |
伊藤塾 | HPに記載なし | |
TAC | HPに記載なし | |
資格の大原 | HPに記載なし | |
オンスク.JP | 通常400時間 | |
スタディング | HPに記載なし | |
キャリカレ | 通常500~800時間 | (最短4ヶ月で合格) |
東京法経学院 | 6か月~1年 | |
ネバギバ | 通常800時間 |
行政書士の受験予備校においても、各社合格までに必要となる学習時間の目安を公表しています。
司法書士試・宅建試験の合格に必要な勉強時間と比較
行政書士試験 | 600~800時間(目安) |
---|---|
司法書士試験 | 3,000時間(目安) |
宅建試験 | 500時間(目安) |
司法書士合格に要する学習時間
司法書士試験の場合、3,000時間が目安の学習時間です。
司法書士の場合、11科目という幅広い分野を網羅する必要があるため、行政書士試験と比較して5倍の時間が掛かります。
1日に8時間~9時間を勉強に費やす場合、約1年で合格圏内に達するという計算になります。
もし仕事と勉強を両立しているという方は、一日4~5時間勉強して約2年で目安学習時間に到達します。
宅建士合格に要する学習時間
また宅建試験の場合、合格までに500時間程度が必要とされています。
行政書士試験と比較すると、100時間分短い学習期間です。
1日に2時間を勉強に充てた場合、目安の学習期間は8~9か月となります。

科目別の平均的な勉強時間
行政書士試験は、「行政書士の業務に関し必要な法令等」と「行政書士の業務に関する一般知識等」の2分野から構成されています。
行政書士の業務に関し必要な法令等 | 基礎法学、憲法、行政法、民法、商法の5科目が含まれます。 |
---|---|
行政書士の業務に関する一般知識等 | 政治・経済・社会、情報通信・個人情報保護、文章理解から出題されます。 |
各科目の目安学習時間は、一般的には以下の通りです。
分野 | 科目 | 目安学習時間 |
行政書士の業務に関し必要な法令等 | 基礎法学 | 10時間 |
憲法 | 30〜60時間 | |
行政法 | 120~180時間 | |
民法 | 120~180時間 | |
商法 | 30〜60時間 | |
行政書士の業務に関する一般知識等 | 政治・経済・社会 | 20~30時間 |
情報通信・個人情報保護 | 40~50時間 | |
文章理解 | 40~50時間 |
「行政書士の業務に関し必要な法令等」は試験全体から46問が出題され、行政書士試験の要となります。
行政法や民法は特に重点的に学習し、点数の取りこぼしがないように努めましょう。
「行政書士の業務に関する一般知識等」からは、例年14問が出題されています。
出題配分のウェイトは軽めですが、行政書士試験は各科目に合格基準点が設けられています。
確実に基準点を超えられるように、試験対策を怠らないようにしましょう。

結局、初学者はどれほどの勉強時間を確保すべきか?
初学者の場合、最低でも800時間を勉強に確保することがおすすめです。
行政書士試験の出題範囲は、「行政書士の業務に関し必要な法令等」から5科目と「行政書士の業務に関する一般知識等」から3科目です。
幅広い分野をカバーする必要があり、各科目には合格ラインが定められています。
全科目において基礎的なことをゼロから学ぶとなると、基礎学習を経てから応用力を身に着けていくことになるため、最低でも800時間が学習時間が必要と考えておきましょう。
初学者の場合、合格まで800時間。1日に3時間を学習に充てた場合、約9か月で合格圏内に入れるという計算になります。
法学部出身者だからといって勉強時間は短くなるものか?
法学部出身の場合、ある程度法律に関する予備知識を持っているので、試験合格までの勉強時間が200〜350時間程度まで短縮される可能性があります。
憲法・行政法、民法・商法といった科目を理解していれば、基礎学習が不要になる。演習問題で問題を解く力を鍛えれば良いだけとなります。アウトプット学習からスタートさせることが可能です。
学習経験があるのであれば、法学部出身ということは大きなアドバンテージになり得ます。
1日3時間ほど学習した場合は約4か月で目安学習時間に達し、1日2時間の場合は半年程度で350時間に到達する計算になります。
学習経験がある法学部出身の方は、行政書士試験対策において有利だと言えます。

最短で行政書士試験に合格するための勉強方法のコツ
行政書士試験に合格するために必要なのは、インプットとアウトプットの徹底です。
テキストや講義で出題範囲の知識をインプットし、演習問題や過去問でアウトプットしていきます。
単元ごとに小分けして勉強すれば、頭の中を整理しながら着実に試験範囲を網羅していくことが出来ます。
間違えた箇所は解説をよく読み、要点をメモすること。復習時に役立ちます。
試験の頻出範囲や、抑えておくと理解が進むポイントは何か?という学習のツボを過去問などから徹底的に研究することが重要です。
学習のツボを検討・研究するには労力や時間がかかるので、予備校や通信講座を利用すると効率的に学習できます。
専門教材を利用して勉強して、その中で苦手分野を探し出すこと。苦手ポイント克服する勉強をすれば、最短ルートで合格することができます。
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湯川七八貴
資格試験受験生のために情報発信を続ける予備校講座の専門家。行政書士試験の合格者からの毎年多くのアンケートを集計し、また各予備校・通信講座の担当者から最新情報を入手するとともに、定期的に情報確認。情報の正確性に注意している
\合格可能性をUP!/
行政書士には多くの試験対策講座が用意されています。その中には良い講座もあれば、悪い講座もあります。しっかりと見極めて、納得いく講座を選ぶことが重要です。