行政書士の難易度

リアルに検証【行政書士試験の難易度・国家資格試験ランキング比較】⇒偏差値・合格率や勉強時間

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行政書士試験の難易度

行政書士試験の難易度について、様々な角度から検証しています。

「合格率」や「勉強時間の目安」>を確認し、また他の国家試験と比較しながら具体的イメージを持っておきましょう。

国家資格試験・難易度ランキング

rank国家資格試験合格率勉強時間(目安)
1位司法書士3〜4%程度3000時間
2位社労士2〜7%程度1000時間
3位簿記1級10%程度600〜1000時間
4位行政書士10〜15%程度600時間〜800時間
5位FP1級12%程度400〜600時間
6位宅建士15~17%程度300時間
7位FP2級25%程度150〜300時間
8位簿記2級30%程度200〜500時間

まず最初に、資格試験の中で、行政書士試験の難易度はどれ位あるのか。

行政書士を検討する方が受験を検討することが多い(国家)資格と、「合格率」と「合格までの勉強時間」の視点で、ランキング形式で比較検討してみました。

行政書士の資格試験の難易度は、ちょうど真ん中に位置されています。

難しすぎず、簡単すぎずといった資格試験と言えそうです。

行政書士試験の合格率・合格基準点は?

申込者数受験者数合格者数合格率
令和2年度(2020年度)54,847人41,681人4,470人10.7%
令和元年度(2019年度)52,386人39,812人4,571人11.5%
平成30年度(2018年度)50,926人39,105人4,968人12.7%
平成29年度(2017年度)52,214人40,449人6,360人15.7%
平成28年度(2016年度)53,456人41,053人4,084人10.0%

一般財団法人 行政書士試験研究センター発表より

次に、行政書士試験の近年の合格率をまとめています。上記表を見ると直近では、合格率が10%ちょっととなることが多いことが分かります。

ちなみに、行政書士試験は合格基準点を超えた受験生は皆合格する絶対評価のテストであるにも関わらず、合格率は毎年一定レベルで落ち着いているように見えます。

行政書士試験の合格率が低い理由

上記表の近年合格率からも分かりますが、行政書士試験の合格率は10%ちょっとで安定しており、難関の国家資格であることが分かります。

行政書士試験の合格率が低いこととして、以下の理由が考えられそうです。

① 法律知識が難しい

行政書士試験は、法律系の国家試験の中では難易度が低い試験です。司法書士や司法試験よりも難易度的には相当簡単な資格です。

確かに法律の学習経験者にとっては、試験内容はそれほど難しい内容ではありません。しかし、法律の初学者にとっては、試験内容はとても難しく感じるはずです。

なぜなら、法律の文章や、条文・判例は、独特のリズムを持った読みにくい文章なので、初学者にとっては最初は読解が難しいはずです。

特に近年の本試験問題は、暗記しているだけでは解けない問題も多く出題されるので、一夜漬けの勉強では対処することが難しいという現実があります。

② 勉強時間はそれなりに必要

法学部の方や、司法試験や司法書士試験の受験経験がある方の中には、短時間の勉強で合格した!という方も確かにいらっしゃいます。

しかし、多くの受験生(特に初学者の方)にとっては難しい試験であることに変わりはありません。少なくとも600時間以上勉強しないと合格にたどり着くことは難しいでしょう。

初めて勉強する人は、勉強方法についても試行錯誤して迷いながら学習を進めていくでしょうから、学習時間はもっと長期になりがちに。

働きながら勉強する人にとっては、学習時間を確保することも大変です。

③ 受験資格に制限がない

行政書士試験には受験資格による制限がないので、受験したい人は誰でも受験することができます。

受験しやすい試験なので、申込者が多くなる傾向にあることも合格率が低い理由です。

しかし、受験回数制限があるわけではないので、たとえ不合格となっても何度でも受験することができます。だから力試しで受験する「記念受験」者も多いでしょう。

記念受験が多いという意味では、行政書士試験の実質的な合格率は、もう少し高いと言えます。

行政書士試験の受験者層は?

行政書士試験を受験するにあたっては、どのような人がライバルとなるものか、確認しておきましょう。敵を知ることで自分の立ち位置もわかってきます。

ここでは「男女別」と「年代別」に受験者層をみていきたいと思います。

男女別

合計男性女性
受験者数合格者数受験者数合格者数受験者数合格者数
2020年度41,6814,47029,5663,28812,1151,182
2019年度39,8214,57128,4723,50511,3491,066
2018年度39,1054,96828,0493,61111,0561,307

一般財団法人 行政書士試験研究センター発表より

近年の「男女別」受験者層をみると、男性の受験者は、女性よりも多い傾向があります。

年代別

2020年受験者数2020年合格者数合格率
10代590539%
20代7,5651,17115.5%
30代9,6381,29113.4%
40代10,7121,0569.6%
50代8,8996527.3%
60代以上4,5472475.4%

一般財団法人 行政書士試験研究センター発表より

「年代別」にみてみると、行政書士の合格者は30〜40代が一番多いものの、20代・50代の受験者数も多いことが分かります。

合格率でみると20代・30代の方の合格率が高いです。

転職や社内評価を高めるための手段として、または独立開業するための手段として行政書士試験を受験する人が多いようです。

行政書士試験に合格するまでの勉強時間は?

合格までに要する学習時間

法律初学者講座受講者600時間〜800時間
独学者800時間〜1000時間
学習経験者講座受講者100時間〜
独学者100時間〜

法律初学者の方と、学習経験者の方について、合格するまでに必要となる勉強時間をまとめています。

法律初学者の場合、600時間〜1000時間の勉強時間が必要です。

行政書士試験の場合、独学で勉強すると学習非効率ですし、途中で挫折することが多いので、予備校や通信講座を利用して勉強するべきでしょう。

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1日あたり・週あたりの学習時間と合格迄の期間

1日3時間勉強した場合
(1週間で21時間)
600時間勉強する場合200日間(28.6週間)
6〜7ヶ月間
1000時間勉強する場合333日間(47.6週間)
11〜12ヶ月間

行政書士試験に合格するためには、600時間〜1000時間の学習時間が目安となりますが、1日3時間勉強したとしても、行政書士試験に合格するためには、(一般的には)半年から1年の学習期間が必要となります。

自分はどれくらいの時間と期間で合格するのか。合格までの学習スケジュールを練る際に参考にしてみてください。

他の資格試験比較⇒どれほど難しい試験か?

行政書士試験は難しいという話、実は簡単だという話、人により感じ方はそれぞれです。

最初に資格試験の難易度ランキングを表でまとめてみましたが、各資格試験との比較について、具体的にみていきたいと思います。

行政書士と司法書士試験⇒どちらが難しいか?

司法書士は、法律系の国家資格の中でも難易度が上位に位置付けられています。

合格率は3~4%程ですし、勉強時間の目安も3000時間ですので、行政書士よりもはるかに難しい試験と言えます。

ちなみに、司法書士試験と行政書士試験の試験科目は、共通するものが多いので、まずは行政書士に合格してから、司法書士試験にチャレンジする人が多いです。

行政書士と社会保険労務士試験⇒どちらが難しいか?

次に社労士について検討していきます。

行政書士と社会保険労務士は、試験科目は異なりますし、単純に難易度を比較することはできませんが、

行政書士の合格率は10%程度であるのに対し、社労士の合格率は6%程であるため、社労士の方が難易度が高いといえるでしょう。

行政書士と社労士の詳しい難易度比較については下記の記事をご覧ください。

行政書士と社労士の難易度・勉強時間を比較する!⇒違いとダブルライセンスのメリット行政書士と社労士の違いは?(業務内容と年収、合格率) あまり知られていませんが、行政書士と社労士は、そのむかし同じ資格でした。 ...

行政書士と簿記試験⇒どちらが難しいか?

行政書士と簿記1級試験について、合格率は同程度なので、どちらが難しいのか比較することは難しいのですが、

初学者が合格までに必要となる目安の勉強時間は、簿記1級試験の方が若干長くなることが多いようですし、簿記1級の受験生には公認会計士と税理士の受験生も含まれることが多く受験生のレベルは高いと推測できます。

そこで、ここでは以下の順番で難易度が高くなることとしています。

簿記1級 >行政書士 >簿記2級

行政書士と簿記の詳しい難易度比較については下記の記事をご覧ください。

行政書士と簿記の難易度・勉強時間を比較⇒違いとダブルライセンスのメリット 行政書士と簿記1級の難易度比較⇒合格率・合格基準 合格基準・合格率の目安 資格 合格基準 合格率の目安 ...

行政書士とFP1級試験⇒どちらが難しいか?

行政書士試験と異なりFP試験には受験資格があるので、FPの方が難易度が高いと言えそうですが、

合格率の観点からは行政書士試験の合格率が一番低いですし、勉強時間の観点からも、一般的には、行政書士試験の合格に要する学習時間が一番長いので、

行政書士試験の難易度が一番高いと言えます。

行政書士とFPの詳しい難易度比較については下記の記事をご覧ください。

どっちがいい?行政書士とFP1級2級の難易度・勉強時間を比較⇒相性とダブルライセンスのメリット 行政書士とFP1級2級の違い(比較) 仕事内容の違い 行政書士 仕事内容 許認可等の申請の際に行政機関に提出する...

行政書士と宅建試験⇒どちらが難しいか?

行政書士試験の合格率は例年10%前後で変動しており、宅建取引士の合格率は平均15~17%でアップダウンしているので、行政書士試験の方がやや難しい試験となっています。

行政書士と宅建士の詳しい難易度比較については下記の記事をご覧ください。

難しいのはどっち?行政書士と宅建の難易度を比較⇒ダブルライセンスのメリット
と民法まで合格までに必要となる勉強時間(行政書士・宅建士) 行政書士 600時間が目安の学習時間 宅建 300時間が目...

行政書士など国家試験の難易度を偏差値で比較

偏差値75〜弁護士
公認会計士
税理士
偏差値70〜司法書士
弁理士
偏差値65〜中小企業診断士
社会保険労務士
偏差値60〜簿記1級
行政書士
偏差値55〜FP1級
宅建取引士
偏差値50〜FP2級
簿記2級

ここでは、(国家)資格試験の難しさを「偏差値」の形式でまとめてみました(難易度を比較するためのイメージ)。

この偏差値表からは、行政書士は社労士より簡単で、宅建取引士よりも難しい試験ということが分かります。

それでも行政書士試験が難しい理由・簡単な理由

行政書士試験が難しい理由

行政書士試験は資格試験の中では、そこそこの難易度と言えますが、それでも受験生にとっては難易度が相当程度高い試験なのです。

行政書士が難しい理由は、法令科目のほか一般知識問題も出題されるので、学習範囲が広いですし、

単純なマークシート方式の問題ではなく、記述式問題も含まれるからです。

学習経験者であっても簡単に合格できる試験ではないことに注意しましょう。

行政書士試験が簡単になる理由

しかし、行政書士試験は、合格基準点を超えさえすれば合格できますし、予備校や通信講座には合格ノウハウが集積されているので、効率的に勉強することができます。

講座を受講して効率的にインプットした上で、アウトプットとして演習問題を繰り返し解くことで解答力を身につける。

多くの合格者と同じ勉強をすることで、行政書士試験に合格することの難易度は下がります。

行政書士試験に独学で合格できるか?

確かに、行政書士試験に独学で合格する方もチラホラと見かけます。特に、司法試験や司法書士の受験経験者が多い印象があります。

しかし、初学者が独学で合格する例は非常に少ない気がします。

少なくとも、市販の本を買ってきて、自学自習して合格していく初学者は稀有な存在であることは確かでしょう。

独学と言っても、完全なる独学ということではなく、通信講座やオンラインを受講して勉強することが学習効率が良いですし、合格ノウハウを効率的に吸収することができます。

行政書士試験に合格するためには、何らかの講座を受講して勉強すると良いでしょう。

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行政書士試験に毎年落ちてしまう人の特徴

行政書士試験に不合格となる人には、ある一定程度の特徴があるように思います。

「講座費用を節約するために、完全なる独学で勉強」
「人の話を聞かずに自分の勉強方法に固執」
「合格者のアドバイスを聞かない」

結局は、最初から良い講座を受講した方が、お金の節約にもなりますし、学習効率も高くなるので、

合格者の勉強方法や、過去問研究をした上で練りこまれた良い講座を受講して勉強すると良いでしょう。

合格実績が高い講座や、合格体験記がたくさん掲載されている講座を受講すれば間違いはないはずです。

行政書士試験の難易度は本当に高いのか

行政書士の難易度は決して低くはありません。合格する人と不合格になる人が分かれる試験のように感じます。

合格する人はアッサリと受かってしまうし、

不合格になる人は、何度も落ちてしまう傾向があるように感じるのです。

資格試験の勉強方法に習熟している人でない限り、効率よく学べて、問題演習を繰り返すことができる講座を利用して、効率的に学ばなくてはいけません。

合格実績が高い、合格者に評判の良い講座を受講することで、簡単に合格することができるでしょう。

勉強方法を間違えなければ、行政書士試験の難易度は高くはありません。

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