科目別の得点目標を明確にすることが重要
先ほどは、
行政書士試験に合格するために、6割180点の基準点を突破するには、基礎知識問題を解けるようにすることが重要(応用問題は解かなくて良い)というお話ししました。
このページでは、行政書士試験の合格に向けて、「科目ごとに得点目標」を定めておくべきだ、というお話をします。
目次
行政書士試験の科目毎の配点
行政書士試験の科目毎の配点は、以下の表の通りです。
表を見ると、法律科目の配点は民法・行政法が多いことがわかります。民法と行政法だけで188点の配点があることになります。
「基礎法学が8点」
「憲法が28点」
「民法が76点」
「行政法が112点」
「商法が20点」
「一般知識が56点」
択一式1問4点 | 選択式1問8点 | 記述式1問20点 | 配点 | 300点 | ||
法令科目 | 基礎法学 | 2問 | 8点 | 244点 | ||
憲法 | 5問 | 1問 | 28点 | |||
民法 | 9問 | 2問 | 76点 | |||
行政法 | 19問 | 2問 | 1問 | 112点 | ||
商法 | 5問 | 20点 | ||||
一般知識科目 | 政治・経済等 | 7(〜8)問 | 28点 | 56点 | ||
情報保護 | (3〜)4問 | 16点 | ||||
文章理解 | 3問 | 12点 |

民法と行政法のマスターが重要(合格戦略)
行政書士試験では民法と行政法の配点比率が多いので、この2科目を重点的に学習しなくてはなりませんん。
特に民法と行政法においては深い理解が求められる「記述式問題」も出題されるのですから、他の科目に比べて、学習ウエイトを高くしなくてはならないのです。
民法と行政法をマスターすることは、行政書士試験に合格するためには避けては通れません。
学習時間の9割は民法と行政法に充てるつもりで学習計画を立てるべきです。
難しい科目は行政法より民法
民法と行政法に学習ウエイトをおくとしても、この2科目の中でも更に勉強の重要性を分けておく必要があります。
一般的には行政法より民法の方がマスターすることが難しいと思います。
行政法の科目は、試験対策で覚えた内容がそのまま出題されることが多いので、より早く得点という形で結果が出やすいという特徴があります。
一方、民法は学習範囲が広い上に、それぞれの分野において正確な理解が求められます。得点できるようになるには時間がかかるはずです。
多くの受験生は、民法の勉強に手を焼くことが多いと思います。
初学者の方であれば、民法には特に多くの学習時間を割かなくてはなりません。

科目別の得点目標(行政書士試験の合格戦略)
民法と行政法に学習の重点を置くとして、そのことを明確に意識するためにも、科目別の得点目標を立てておきましょう。
得点目標は、各人の学力状況により異なります。各科目から満遍なく6割を得点する必要はありません。
科目の難易度なども考慮の上、科目別に得点目標を立てておいた方が、学習計画や戦略を立てやすくなります。
法令科目・択一式試験の得点目標
出題 | 得点目標 | ||
基礎法学 | 2問 | 1問・4点 | 基礎なので得点しなくてはいけない気もしてしまいがちですが、出題傾向を予測しづらいので1問正解でよしとする。 |
憲法 | 5問 | 3問・12点 | 難問も多いが3問正解をキープ |
民法 | 9問 | 5問・20点 | 難問も多いが5問正解は必要 |
行政法 | 19問 | 15問・60点 | 行政法は得点源なので最低15問正解を |
商法 | 5問 | 1問・4点 | 対策不要。当てずっぽうで1問正解狙い |
上記の得点目標に従うと、法令科目の択一式で100点を確保することができます。
法令科目・多岐選択式の得点目標
憲法と行政法で出題される多岐選択式の問題は、正解しやすい問題が多いので、24点中20点は正解できるようにします。
一般知識科目の得点目標
「政治・経済・社会」は出題範囲が広すぎて対策が立てづらいので、ここからの得点は計算できません。
一方「情報通信・個人情報保護」と「文章理解」であれば事前準備することが可能なので56点中32点は確実に得点できるようにします。
法令科目・記述式の得点目標
最後に、実力が問われる民法2問と行政法1問の記述式問題ですが、どんな問題が出題されても60点中30問は得点できるような実力をつけておきます。
得点目標のまとめ
以上で、合計182点を確保して合格できる計算となります。
上記の得点目標はあくまでも目安となりますが、多くの受験生は上記のような得点目標をベースとして得点計画を立てて、学習計画にも活かすことが多いようです。

科目別の得点目標で「学習計画」を立てやすくなる
科目別の得点目標を立てると、
勉強の際に、いま自分はどの分野の勉強を重点的に学習すべきなのかということが明確になるので学習計画を立てやすくなります。
予備校などの模試を受けたり、実際に過去問を解く際にも、
「自分の得点」と「得点目標」にギャップが明確になるので、復習すべき科目や克服すべき弱点が見えてきます。
自分が今やるべき勉強は何か?ということがハッキリとするので、合格に向けてモチベーションを上げて勉強しやすくなるのです。
吉田美代
行政書士。行政書士試験に1ヶ月で合格した実力者。行政書士試験の受験生に向けて勉強法などの情報発信を続けている。
\合格可能性をUP!/
行政書士には多くの試験対策講座が用意されています。その中には良い講座もあれば、悪い講座もあります。しっかりと見極めて、納得いく講座を選ぶことが重要です。